こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。
最近まで怒涛の税制改正の連続であった消費税法。その中で、1つの大きな改正として高額特定資産というものがありました。
それでは、高額特定資産に係るものにはどんな規定があるのでしょうか。
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
Contents
消費税に係る高額特定資産
消費税法で、高額特定資産という概念があります。
文字通り、高額で、かつ、特定の資産のことを指す高額特定資産。これを取得した場合、取得年だけでなく翌年以後にも影響を及ぼします。
それでは、どんな影響があるのでしょうか。
高額特定資産とはどんな資産?
高額特定資産とは、金額が1,000万円以上の固定資産や棚卸資産のことを指します。(より厳密にいうと、調整対象固定資産。)。なお、土地は非課税のため除かれます。
代表的な例だと、1,000万円以上のマンション等ですね。賃貸用にタワーマンションの一室を1,000万円以上で購入した場合等が該当します。
ちなみに、棚卸資産も含まれるので、不動産販売業が取得したマンション等も含まれます。
取得すると影響が出ること
免税事業者にならなくなる
高額特定資産を取得した場合、取得年の初日から3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間までは、免税事業者にならなくなります。
例えば、1年目(課税事業者)に高額特定資産を取得した場合、2年目が免税事業者の要件を満たしていても、課税事業者になります。
簡易課税制度を受けることが出来なくなる
上記と同じように、高額特定資産を取得した場合には、取得年の初日から3年を経過する日の属する課税期間までは簡易課税制度の適用を受けることが出来ません。
例えば、1年目(課税事業者)に高額特定資産を取得した場合、2年目に簡易課税制度の適用要件を満たしていても、適用を受けることは出来ません(厳密に言うと、届出が提出できなくなります)。
簡易課税適用期間や免税事業者期間に取得していた場合、特に影響はない
高額特定資産を簡易課税制度適用期間や免税事業者期間に取得していた場合には上記の制限を受けません。
原則課税の課税事業者の時に取得した場合のみ制限があるということですね。
ちなみに、同業者の方で混ざりやすい点として、高額特定資産は課税事業者選択や新設法人に関係なく、取得したら上記の制限が適用されます。
高額な固定資産の購入を考えている方は注意しましょう
不動産投資を始めようとしている方など、高額な固定資産の購入を考えている場合には、上記の制限を受けることに注意しましょう。
特に、初めて投資を開始する場合、消費税の還付を受けるために原則課税の課税事業者として該当する事も少なくありません。
還付金だけに目を向けるのではなく、未来に向かってどのような影響があるかを注意していきましょう。
まとめ
・高額特定資産を取得した場合、一定期間、免税事業者及び簡易課税制度の適用はない
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
このページの執筆者
立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史
※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。