コラム

【税理士試験】上級期の勉強方法・失点のススメ

ジャガーネコ
ジャガーネコ
税理士試験受験では、年明けの1月~4月くらいが上級期になって、演習を解く機会が多くなるよ!
ミケ君
ミケ君
とにかく猪突猛進に演習を解きまくろう!
ジャガーネコ
ジャガーネコ
それもいいけど、個人的には、敢えて失点するような勉強方法もおススメ。

こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。

税理士試験の受験では、今の時期は所謂上級期ですね。(私はずっとTACだったのでその印象があるのですが、他の受験校でもその立ち位置なのでしょうか。)

年内に基礎的な内容を終えて、上級期はそのインプットした知識を基にアウトプットする学習を始めていきます。

上級期になると演習が増えてくるため、どうしても上位%などが気になってしまうかもしれません。

しかし、単純な実力のアドバンテージだけで存在しているのではなく、目に見えにくいアドバンテージも存在しています。

そのうちの1つで個人的に大切だと思うのが、テンポアドバンテージ。

テンポアドバンテージとは、カードゲームの用語になるのですが、簡単に解説すると「相手よりも行える選択肢が多いことによる優位性」になります。

私は、このテンポアドバンテージを養うため、この上級期に敢えて失点をするような勉強方法を提案します。

当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。

テンポアドバンテージと税理士試験

税理士試験といえば、大量のインプットをアウトプットしていく試験という印象があります。

しかし、インプットしたものをアウトプットするだけの場合、解答方法は単純なアウトプット一辺倒で選択肢が少なくなってしまいます。

だからこそ、解答方法の選択肢を増やし、他の受験生に対してテンポアドバンテージの優位性を取る事が大切になります。

そのための方法として、上級期では失点するような演習方法を提案します。

演習が増えてくる上級期の勉強方法のススメ

演習の回数が増えてくる上級期。基礎期に比べて人数も増えてくるため、どうしても上位%や点数が気になってしまいます。

しかし、上級期は演習を受け始めて初期の頃。自分の実力としては黎明期にあたります。

この黎明期の過ごし方によって直前期の実力がかなり変わってくるといっても過言ではありません。

何でも許される黎明期だからこそ、個人的には、この時期に失点をする学習方法を進めます。

演習で失点をする学習方法とは

全体の知識のベースアップを少しずつ図る

演習で失点をする学習方法の内容として具体的なものとしては「次の演習で出そうな問題のみ復習するのではなく、トレーニングを満遍なく全体的に復習する」という内容になります。

全体のベースアップをすることで、細かい論点では手が止まる

上記のような学習方法にすると、全体感のベースアップは出来ますが、当然黎明期では細かい論点までは覚えきれません。

そのため、細かい論点や悩む論点では手が止まってしまい、失点をしてしまいます。

この「細かい論点や悩む論点では手が止まってしまい、失点をする」という作業を繰り返すことが出来るのが黎明期の特権であり、今後の学習に繋がっていく学習方法と思っています。

解答する力を養うための失点

試行錯誤することで答えを導き出す力を養う

細かい論点や悩む論点で手が止まった際、分からないから飛ばしていては、それは身にはなりません(直前期で出題された明らかに解かせる気がないような問題は別ですが)。

細かい論点や悩む論点に直面した際に、下記のようなことを試行錯誤して答えを導き出します。

・この制度の趣旨としてはどちらの方が合理的か?

・トレーニングを回した際にどのように解答していたか

・似たような論点ではどのように処理していたか?

・根底の考え方(消費税でいえば課税の対象の4要件など)に照らし合わせるとどうか?

・出題者としては、どのようなものを論点として出題しているのか?

上記のような思考を巡らせることで、細かい論点や悩む論点に直面した際に、試行錯誤して答えを導き出す力を養うことができます。

この「思考錯誤して解答する力」を上級期に養っていくとどのような力が身に着くかというと

・直前期の答練などで初見の論点が出た際に思考錯誤することができる

・試行錯誤するような論点が何のかがわかる

・論点をど忘れしてしまった際に思考錯誤できる

上記のような、単純に覚えたことを解答に出すだけではなく、知識として自分なりに理解してアウトプットすることが出来ます。

この「思考錯誤して解答する力」を養うことが出来れば、全体的な対応力がグンとあがり、どんな問題にも自分なりの対応が出来るようになります。

本試験では、分からない論点が出る可能性が高い

税理士試験の本試験では、初見の論点が出る可能性は高いです。

そんな時こそ、思考錯誤して解答する力を持っているか否かで、下記のような選択肢を思考することが出来ます。

・上位%は出来るだろうから思考して解答にもっていく

・誰も出来ないだろうから飛ばす

・2者択一のような答えになるから、出題者の思考をメタって回答する

単純に飛ばすだけでなく、色々な選択肢を選ぶことが出来るため、他の受験生よりも優位に解答を進めることが出来ます。

この、解答方法の優位性こそが、テンポアドバンテージになります。

分からない問題に直面することは資産

分からない問題に直面することが出来るのは黎明期の特権といえます。

学習が進んで来れば、何となくで解けてしまう問題も増えるでしょう。

だからこそ、今の時期に色々な問題で試行錯誤し、直前期において、解答方法の選択肢のアドバンテージを得ることは重要になります。

点数や上位%は気になるかもしれません。

しかし、今は失点する時期と割り切って今後のアドバンテージを稼ぐのも1つの方法ですよ。

まとめ

失点する学習方法のまとめ

・テンポアドバンテージを得るために思考錯誤と失点を繰り返す

当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。

このページの執筆者

立川のネコ好き税理士 藤本悟史

※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。