こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。
会社員の方から個人事業主の方まで幅広く行える税金対策・ふるさと納税。
元を辿れば寄付金控除の種類の1つなのですが、元となった言葉よりもふるさと納税という言葉の方が一般的に普及していることを鑑みると認知率の高さが伺えます。
一般的に節税と言われるふるさと納税。それでは、どんな制度なのでしょうか。
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
Contents
ふるさと納税は節税の制度ではない
各地方自治体に寄付を行うことで税金が安くなる制度・ふるさと納税
身近な制度になったふるさと納税。税金が安くなりつつ返礼品がもらえるお得制度!そんな印象を持っている方も多いと思います。
そんなふるさと納税ですが、ふるさと納税から確定申告・納付までのの流れを紐解いていくと以下のようになります。
①地方自治体に寄付を行う→寄付金額に応じて確定申告時に税額(所得税・住民税)が軽減される→確定申告に応じて、国・地方自治体に税金を納める。
おや、地方自治体が2回出てきているな……?
実は節税ではないふるさと納税
節税で有名なふるさと納税。実は、現金の支出だけを見ると税額的には全く節税にはなっていません。
確定申告を行うことで国(所得税)・地方自治体(住民税)に税金を納めることになります。ふるさと納税を行う場合には、地方自治体に現金を寄付することになります。
確定申告を行った場合でも、ふるさと納税を行った場合でも、現金の行きつく先はどちらかも地方自治体で変わりません。ルートが少し異なるだけですね。
具体例・税額が総額で50万円のケース
①ふるさと納税を2万2千円行った場合の流れ
・地方自治体に2万2千円を寄付(ふるさと納税)→地方自治体へ2万2千円の支出
・確定申告で50万円-2万円(ふるさと納税軽減分)を納付→国・地方自治体へ48万円の支出
・国・地方自治体への支出額合計502,000円
②ふるさと納税を全く行わない場合
・確定申告で50万円を納付→国・地方自治体へ48万円の支出
・国・地方自治体への支出額合計500,000円
ふるさと納税を行っても行わなくても、国・地方自治体への支出額は変わらないことが分かります。
変わらないというより、むしろふるさと納税を行った方が2千円支出額が増えているのでは……?
2千円は自己負担。ということは、どちらかというと浪税?
実質負担2千円。ふるさと納税を調べるとこんな言葉を目にするのではないでしょう。
この言葉のとおり、ふるさと納税を行った金額のうち2千円については税額軽減の対象にはなりません。そのため、ふるさと納税を行った方が支出額としては最低でも2千円増えます。
浪費する税とかいて浪税。
支出額だけを見ると実は増えるふるさと納税。実は支出だけでは節税というよりも浪税だったりします。
そのため、ふるさと納税は闇雲に行うのではなく、目的をもって行うことが大切になります。
ふるさと納税は目的を持って行う
ふるさと納税の大きな目的の2種類
ふるさと納税を行う目的のうち大まかな種類は以下の2つ。
①返礼品をもらうことで実質的な節税を図る
②税金の使い道を自分で指定できる
返礼品をもらうことで実質的な節税を図る
恐らくふるさと納税で一番の目玉である目的。寄付金額に応じて、各地方自治体より返礼品をもらうことが出来ます。
支出額は変わらないものの、税金を納めつつ何かしらの返礼品を受け取ることが出来る。これにより実質的な節税になりますね。
但し、前述のとおり自己負担2千円ということもあるので返礼品は慎重に選ばなければ効果は薄くなります。
例えば、返礼品でトイレットペーパーをもらえるという場合、別にふるさと納税しなくても2千円使えばトイレットペーパーものすごい買えるよね、といった感じ。
節税といった言葉に飛びつかず、2千円は自己負担ということは忘れないようにしましょう。
税金の使い道を自分で指定できる
もう1つの目玉が、税金の使い道を自分で指定できること。
ご相談を受ける中には「あんな税金の使い方されるなら納める気がなくなる」という方の声も聞きます。
ふるさと納税を行う場合、その使用先を決めているものもあるため、ふるさと納税を行うことで自分が納める税金の使用用途を指定することが出来ます。
私も、例年ふるさと納税は「保護ネコ活動を行うための資金」を使用用途としている地方自治体に行っています。
微々たるものではありますが、ネコちゃんのために税金を使用してもらえるのは嬉しいですね。
少し言葉が独り歩きしてる感のあるふるさと納税。目的を持って行おう
ふるさと納税。とても有名な言葉になった税金の制度。しかし、少し言葉が独り歩きしている感があります。
ふるさと納税の制度を概要でも把握し、自分の目的にあった内容をしっかり行いましょう。
まとめ
・ふるさと納税は目的を持って行う
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
このページの執筆者
立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史
※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。