さて、先日令和2年度の税制改正大綱が発表されました。
税制改正大綱はその名の通りこれから先の税制改正の確定……を発表するものではなく、こんな感じで税制改正する思惑があるよ! 的な感じの立ち位置となっています。
この内容に記載されているものについては、記載内容で改正する流れになってきている、という考え方でしょうか。
まだ改正された訳ではないですが、先の改正を事前に知っておくことは大切! 先んずれば人を制す! 先見の明!!
そんな訳で今回は令和2年度の税制改正大綱の内容を確認していきましょう。
※趣旨に関しては、個人の感想的な部分を多く含みます。
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令和2年度税制改正大綱・基本的考え方(趣旨)
①全体的な趣旨
人口減少と少子高齢化が一層進むため、それを解決して次の世代へ豊かな日本を引き渡していかなければならない。
②趣旨に対する対策・法人税関連
≪ガンガン行こうぜ!!≫
収益が拡大しているなら投資や賃上げを積極的に行う「攻めの経営」に向けて自己改革と挑戦を!!
→新しい技術・ノウハウ等を持つイノベーションの担い手であるベンチャー企業と一緒に技術革新を進めていこう! 一定のベンチャー企業とかに出資した場合には税制優遇します!
→投資や賃上げに消極的な場合はペナルティです!
→5Gは今熱いので手厚く優遇します!!
③趣旨に対する対策・所得税関係
≪みんながんばれ!!≫
一人親応援税制!! 更に、家庭1つ1つに安定的な資産形成を出来るようにしよう!
→一人親に対する公正な税制をするため、結婚歴の有無による不公平、男性の一人親女性の一人親に対する不公平を解消するため、「寡婦(寡夫)控除」を見直します!
→経済成長に必要な成長資金の供給+家計の資産形成のため、NISA制度を見直します!
④趣旨に対する対策・相続税関係
≪未登記やめよう≫
相続後に未登記の不動産は所有者が亡くなっているし、現在の所有者が不明だぞ……。
→調査して、実質的な所有者に固定資産税をかけてOK! あと、使用者でもOK!
⑤趣旨に対する対策・消費税関係
居住用不動産に対しては、仕入税額控除の適用はブロック! あと、申告期限も延長しましょう!
⑥趣旨に対する対策・国際課税関係
海外の事情をからめての搦め手節税はブロック!!
→海外不動産の減価償却費は必要経費にいれられないように!
→国外の扶養親族についても、一定の条件を満たさないとだめです。
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人口減少化と少子高齢化が進む中での豊かな日本を次世代に渡すという趣旨の元、今回は「経済革新」を前面に押し出していると言えますね。
家庭1つ1つに対して資産形成をやりやすくするNISAや法人に対してはベンチャー企業への出資の優遇等々。
デフレ脱却を通じて経済革新を起こし、全体的にベースアップを図ることで豊かな日本を作ろう、という趣旨でしょうか。
半面、個人1人1人に対する前提的に受けられる減税措置はそこまで見受けられず、人口減少と少子高齢化への対策として、個人は置いてきぼりにされてるイメージも。
今回気になったものについては、次回に少し詳しく見ていくことにします。