前回まではたくさんの帳簿書類達を確認してきました。
たくさんありすぎて分からなくなってしまいそうなので、改めて振り返ってみましょう！
主要簿
主要簿は青色申告者が作成する帳簿書類で、以下の2点が該当します。
- 総勘定元帳
- 仕訳帳
基本的には、補助簿を基に作成するので、作成する順序としては
補助簿→主要簿
という順番になります。
また、これらの主要簿については、青色申告特別控除65万円を使用する際には必須になりますので、必ず作成するようにしましょう！
どちらかというと、事業主が自身のために作成するというよりは、税務署に提出するために作成する側面が大きいです。
総勘定元帳
行った取引を種類毎にまとめた帳簿書類です。
種類毎に分かれているため、種類毎に全ての取引を確認出来ますね。
仕訳帳
行った取引全ての仕訳をまとめた帳簿書類です。
仕訳で確認出来るので、去年どのように処理したのかが確認しやすいですね
補助簿
補助簿とは、主要簿を作成する他、作成者自身で確認することを目的として帳簿書類です。
一部の帳簿書類については、青色申告・白色申告共に作成が義務付けられているものもあります。
主要簿とは違い、作成者(＝事業主)が経営状態等を確認するのに大切な書類。主要簿と比較すると、税務署に提出するためというよりは、事業主自身で確認するために作成する側面が大きいです。
現金出納帳
現金の入出金の全てを記録する帳簿書類です。キャッシュフローの動きが分かるため、大切な書類です。
利益とは別ベクトルで大切な現金残高や現金の動きが分かるので、作成が推奨されます。
マイナスの現金という概念はマイナスのエネルギーと同じくらい難しい。
銀行帳(預金帳)
口座残高の入出金の全てを記録する帳簿書類です。つまり、通帳です。
記帳すれば預金の動きが分かるで楽々ですね。
こちらも、利益とは別ベクトルで大切な残高を確認することが出来ます。
通帳記帳はこまめに行うようにしましょう。
売上帳
売上の記録のみをまとめた帳簿書類。
持続化給付金で唐突に提出を求められて一躍時の帳簿書類となりましたね。
売上のみを確認出来るので、現金商売であれば日々の売上の推移が確認出来
フリーランス等の業務委託的な場合であれば、売上の傾向や未収入金といったものを一目で確認出来ます。
あまり馴染みのない帳簿書類ですが、作成すると参考になる点は多いです。持続化給付金を機械に作成してみるのも一興ですね！
売掛帳
売上の中でもさらに細分化し、売掛の売上のみをまとめた帳簿書類
請求書発行により、現金売上がほぼない場合にはこちらも良いかもしれません。未入金等が一目でわかりますね。
売上帳でよくない？とか言った方屋上ね。
仕入帳
先程が売上をまとめた帳簿書類なら、こちらは仕入をまとめた帳簿書類。
仕入を多く行う職種では、どの仕入を多く行っているのか、単価はいくらなのか、等々の情報がよく分かりますね。
逆に、フリーランスの方や業務委託系の場合には作成する機会はほぼない可能性も。仕入がない職種もありますし。
買掛帳
こちらも仕入の中でも細分化し、買掛のみをまとめた帳簿書類。仕入側にもあるのでした。
売掛帳と同じく、普段、その場での現金払いではなく後日支払いが多くある場合には作っても損はない帳簿書類。仕入ですと、売上に比べて後日支払いの機械は多いのではないでしょうか。
支払済みや未払、入金期限をまとめることで色々な情報が分かりやすいですね。
仕入帳で良くない？とか言った方は体育館裏ね
経費帳
その名の通り、必要経費をまとめた帳簿書類です。仕入に関しては先程の仕入帳があるので、仕入以外の経費をまとめる帳簿書類ですね。
フリーランス等、仕入のない職種の場合、これらの必要経費が利益に対して与える影響が大きくなってきます。
こちらを作成すると、どの経費がどれだけ発生しているのか？1ヶ月毎にどれくらいの経費が発生しているのか？
などが分かるため、経費に対する考え方がより深まります。
売上は大きいんだけど、何かいつも現金がないんだよな～という方は是非
固定資産台帳
所有している固定資産をまとめる帳簿書類。地味に作成が義務付けられていたりします。
建物や器具備品など、長期間にわたって使用するものをまとめられるので、自分が今どれくらい資産を持っているかが何となくわかりますね。
あまり見る機会はありません。どちらかというと、税務署に提出する側面が強い書類です。
手形記入帳
ネコの手形を見て癒される帳簿書類です。
実際は、約束手形の取引を記入する帳簿書類です。
最近あまり約束手形って見なくなりましたよね。結構、力も強いですし、積極的に使いたいものではありませんが。
約束手形は怖いところがあるので、よく使用する方は作成しましょう。
現金式簡易帳簿
いわゆる、現金主義での帳簿書類。
色々制限もあり、あんまり使用しないです。
次回予告
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このページの執筆者
立川の個人・相続税特化の20代税理士 藤本悟史
※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。
