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確定申告の税額試算・納税資金の確保といつ納付すれば良いかを解説

来年の確定申告に向けて・納税資金の確保

早いもので、今年も残すところあと約3ヶ月となりました。

ついこの間新しい年が始まって、令和時代が始まったと思ったらもうすぐに令和3年の足音が聞こえてきます。

年末~年明けに向けて検討しなければいけない事項としては、やはり確定申告。

確定申告なら年明けから検討すればいいんじゃないの?

そんな声も多く伺いますが、この時期に確定申告を検討してほしい理由として

納税資金の確保

というものが挙げられます。

確定申告は、納税まで含めて1つのイベント

確定申告は申告書の提出で終わり。ではない

来年の2月3月に行う確定申告では、申告書の提出に気を取られがちですが、提出後の大切な事例として

税金の納付

があります。

意外と忘れがちな税金の納付という事柄、こちらをこの時期から意識することは非常に大切だと思っています。

予期せぬ出費になる可能性

確定申告の基本的な税金の考えは、収入から経費を差し引いた純利益に対して課税するというものです。

ざっくりと売上・経費を把握していて、税金は大体これくらいかな~と思っていても

実はそれよりも多く発生する可能性があります。

納付期限もありますので、2月3月に急に数十万円用意するとなると、金銭的負担がかなり大きく、資金繰りが悪化する可能性も

税金が発生するかどうかは、この時期にある程度分かるため、将来的にいくらの支出が発生するか予測しておくと、資金繰りが行いやすくなります。

税金は予測できる出費

これぐらいの時期になりますと、1月~9月については内容が確定しており、残り3ヶ月についてもある程度収入・経費の目測は立っていることが多いです。

そのため、来年の税金は、来年に計算してみないと分からない出費ではなく、ある程度予測可能な出費として、対策を行うことが出来る出費となります。

上記の通り、突発的な数十万単位の支払は、かなり負担が大きいので、対策を行う価値は十分にあります。

税金納付スケジュール

来年2月3月

所得税

来年の確定申告時期に納付する税金は、所得税と消費税の2つ

所得税については、全額一括納付が基本ですので負担が大きくなりやすいです。

ただ、所得計算はある程度行いやすいため、しっかりと検討すれば予測も行いやすく、対策も比較的容易です。

中間納付などもある場合、逆に還付を予測することで資金繰りを安定させる面もあります。

消費税

消費税の納税義務者になっている場合、消費税も全額一括納付となります。

消費税は比較的税負担が大きくなりやすい側面もあり、こちらも負担が大きくなる可能性も。

今年は消費税は特例も多いですので、消費税のために対策を行うことも大切になります。

来年6月・8月・10月・再来年1月

住民税

所得税と同じように純利益に対して課税されます。確定申告時期より遅いですが、4回に分けて納付をすることになります。

一律10%という側面から、どんな場合でもそれなりの税負担になります。

1回1回は重くなりにくいですが、忘れた頃に要求される税額はボディブローのようにじわじわ効いてきます。

自治体によって少し納付時期が変わることもあるので注意

来年8月・11月

個人事業税

こちらも所得税・住民税と同じように純利益に対して課税。但し、他2つとは結構ルールが異なります。

個人事業税自体はそこまで税負担が重くなることは多くないですが、住民税と同時期に納付することになりますので、一時的に資金繰りが悪化することが予定されます。

こちらも、場合によって納付時期が変わる事があるので注意です。

この時期に来年の納税額を試算する大切さ

確定申告で発生する税額は意外と大きい

この時期になると、1月~9月の内容は確定しており、10月~12月についても短期間故ある程度見通しがとりやすいことから、ある程度の納税額を試算することが可能です。

税額は、前述の通り想像より高額になることが意外と多くあります。

大体これぐらいかな~と想像していたら、税額が倍以上高くなり、急な出費に負担を感じることも少なくありません。

税金を将来支払うべき負債として、対策できる

税金は、赤字でなければ基本的に発生するものです。

これぐらいの時期になると、来年の税額はある程度把握出来るものになりますので

突発的に支払うべきものではなく、将来必ず発生する負債として、計画的に支払スケジュールを立てることが可能です。

この時期から、納税資金を積み立てる意識

数日で数十万単位の税額を用意するのと、これから数ヶ月かけて納税資金を積み立てていくのでは、資金繰りの面でかなりの違いが生じます。

今年は特に新型コロナの影響により、先が見えにくい部分もあり、来年の2月3月以降、どうなってるか予測が立てにくいです。

事前に納税資金を積み立てて、資金繰りが悪化しないよう計画スケジュールを立てることで、どんな状況でも対応しやすくなります。

大変な時期だからこそ、入念に資金繰りを検討し、対策を行っていきましょう。

来年の確定申告を見据えた単発相談も承っております。

弊事務所は個人特化の事務所として、今から来年の確定申告に向けた相談をお受けしております。

不安点等ございましたら、お気軽にお申し付けくださいませ。

このページの執筆者

立川の個人・相続税特化の20代税理士 藤本悟史

※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。