こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。
先日、美容理容の専門学校にて租税教室を行ってきました。
その際に、軽く従業員と業務委託の解説もしたのですが、やはり内容は難しいもの。
それでは、従業員と業務委託ではどのような違いがあるのでしょうか。
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
Contents
従業員と業務委託
従業員は雇用で勤務
美容室で勤務してヘアカット等を行ってくれる美容師さん。
そこの美容室に雇用され、従業員として業務を行っている場合、一般的な会社員等と同じような取扱いになります。
美容師さんの業務委託は、面貸し等と呼ばれる
上記と同じように美容室でヘアカット等を行ってくれる美容師さん。
同じように見えて、実はそこの美容室に雇用されている訳ではなく、業務委託としてそこで業務を行っている場合もあります。面貸しとも呼ばれますね。現代風な言い方をすると、フリーランスとも。
それでは、上記の2つはどのような違いがあるのでしょうか。
従業員と業務委託の違い・収入の種類
従業員の場合
従業員の方の場合、収入の種類はお給料として取り扱われます。
業務委託の場合
業務委託の場合、収入の種類は事業収入として取り扱われます。一般的なフリーランスと同じですね。
従業員と業務委託の違い・確定申告
従業員の場合
従業員の場合、会社側が年末調整を行うことで基本的に確定申告の必要はありません。
一般的な会社員と同様ですね。
業務委託の場合
業務委託の場合、一般的なフリーランスと同じように毎年3月15日までに確定申告を行わなければいけません。
また、会社員ではないため、年末調整も行われないことに注意しましょう。
従業員と業務委託の違い・社会保険
従業員の場合
従業員の場合には、社会保険等に加入します(場合によっては加入しないこともあるかもしれませんが。)。
雇用保険や労災保険に加入できるのがうらやましいですね。私も加入したい。
業務委託の場合
業務委託の場合、基本的に社会保険等に加入が出来ません。
そのため、国民年金や国民健康保険等は自分で納付しなければいけません。
従業員と業務委託の違い・手取金額
従業員の場合
従業員の場合、上記のような社会保険等や所得税・住民税が天引きされて支給が行われます。
業務委託と比較すると少し少ないかもしれません。
業務委託の場合
業務委託の場合、上記のような社会保険等や所得税・住民税は自分で納付を行うため、公的な天引項目は基本的にありません。
そのため、手取額は少し多いかもしれません。
但し、その分自分で納付は行うので、実質的な可処分所得にはそこまで差は生じません。
どっちがどれだけ良い?
自分にあった選択を
従業員と業務委託では、ざっくりと上記のような差があります。
他にも就業規則や他店舗勤務等、実態によって様々な違いがあるでしょう。
どっちにもメリット・デメリットがあるため、自分のスタイルにあった働き方を選択しましょう。
手取額が増える、に惑わされない
以前聞いた内容で、「手取額が増えるからこっちにきてよ」と引き抜きの話もあるとのこと。
しかし、蓋を開けてみれば、従業員→業務委託に変わったから天引きがなくなり手取が増えただけであり、実態は結局自分で納付するからほぼ変わらないという話も聞きました。
なぜ、手取が増えるのか、ということを考えて、惑わされないように注意しましょう。
そもそも、税務上違いがあるの?
ちなみに、以前の最高裁判決で、契約上は雇用だけど実態は業務委託で争った事例がありました。
この最高裁判決は、実態を重視し、業務委託の処理を行うとの結論に。
契約の形態を必ず遵守するのではなく、実態を重視するので注意しましょう。
まとめ
・税金や社会保険等の取扱いに差がある
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
このページの執筆者
立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史
※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。