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収入が同じでも税額は異なる理由を解説!【確定申告】

こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。

年末調整や確定申告が迫る今日この頃、こんな声を聞くことがありました。

私とAさんは収入が同じくらいのはずなのに、税額が全然違うんだよな。

収入が同じなのに、税額が異なる。一体なぜなのでしょうか。

当事務所では、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
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収入が同じなのに税額が異なる理由

収入が同じならば税額も同じなのでは!そう感じる方は少なくないのですが、実は、収入が同じでも税額が全然違う事は多々あります。

むしろ、収入が倍くらいあるにも関わらず税額が向こうの方が少ないといったケースも。

その理由の代表的なものは、以下のものでしょうか。

  • 経費が多かった
  • 物的な所得控除が多かった
  • 人的な所得控除が多かった
  • ふるさと納税や住宅ローン控除などがあった

経費が多かった

所得税の計算は、収入から経費を差し引いた純利益に対して課税される

所得税の計算は、収入に対して課税される訳ではなく、収入から経費を差し引いた純利益が対象となります。

同じ収入であっても、経費が多く発生していれば、純利益が減る=税額は減ります。

収入が高くても、その分多く経費が発生していれば、純利益が減るのでその分税額は減ります。

純利益を確認しましょう。

青色申告と白色申告の違いがある場合も

青色申告の場合、青色申告特別控除というものがあります。上記の純利益から、更に一定額課税の対象となる純利益を減らしてくれるものですね。

白色申告の場合には、この規定を受けることが出来ないので、白色申告・青色申告の違いでも、税額には大きな差が出ます。

他にも、同じ青色申告でも、条件によって青色申告特別控除の額が異なるので、より少ない特別控除を使っていると税額に差が出るケースもあります。

青色申告特別控除はかなり大きな税額の差を生みますので、必ず全額使用するようにしましょう。

物的な所得控除が多かった

今年ケガや入院をして医療費が多かった!

国民年金を2年分先払いした!

小規模企業共済掛金を支払った!

「ケガをして多額の支出をした人に、健康な人と同じだけ税金もらうのは忍びないよね」

等々の理由で、一定の支出については、課税される金額を減らす規定があります。

収入が同じでも、上記のように医療費が多額に発生した・小規模企業共済掛金を支払った!などの事由があれば、税額は結構異なってきます。

結構プライベートなところにもなるし、話すことも多くないでしょう。人に歴史あり。

人的な所得控除が多かった

たくさん家族を養っている方と、独身の方では、年間に支出する生活費の量も異なるよね、等々の理由で、家族構成等により課税される金額を減らす規定があります。

有名どころでは、103万の壁に係る配偶者控除や扶養控除等々。

同じ収入であっても、家族構成などによっては、税額が大きく異なってくるケースも少なくありません。人に背景あり。

ふるさと納税や住宅ローン控除などがあった

この頃流行りのふるさと納税や、住宅を借金で購入した際の住宅ローン控除など、一定の条件を満たすと税額が安くなる規定も(ふるさと納税は物的な所得控除に入る面もありますが。)。

このような特殊な行動を取る事で税額が安くなるケースも少なくありません。何もしていない場合とでは、結構大きな差が出るケースも。人に行動あり。

税額が高いと感じる分、行動した結果の差とも言えますね。

税金が少ない=手元にたくさんお金がある、ではない

上記のように、同じ収入であっても、税額に差が出るケースは非常に多い……というより、同じケースはほぼありません。20代同士で同年代の給与所得者くらいでしょうか。

ここで注意してほしいのは、税金が少ないということは、イコール手元にお金がたくさんある、ということではないこと。

経費がたくさん支出しており、税額が減っていたとしても、経費での支出がある分、確実に手元からお金はなくなっています。

医療費に多額のお金を使用していれば当然医療代は重くなりますし、ふるさと納税はそもそも、払いべきだった税額とほぼ同額のお金を寄付しています。

税額を減らすために手元のお金をなくす、では本末転倒。実は、過度な節税をするよりも、適正な税額を納付した方が手元にお金が残るケースも少なくないのです。

これから納税の時期になれば、嫌でも税額は意識することになります。

税額が減ることを目的とするのではなく、他の目的を行ったら、結果として税額に影響を及ぼした、ということを意識していきましょう。

まとめ

同じ収入でも税額に差が出るケースまとめ

・経費や物的な所得控除といった支出が多い場合、税額は少なくなる。
・家族構成によっても、税額は異なる。
・ふるさと納税や住宅ローン控除等の特例でも、税額は異なる。
・税額が安い=手元にたくさんお金がある、ではない。

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このページの執筆者

立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史

※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。