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新春初売りセール等、安く商品を売却した際に注意する点【確定申告・個人事業主】

ジャガーネコ
ジャガーネコ
初売りセールはどこもすごく安くなってるなぁ。
ミケ君
ミケ君
いやぁ安くて嬉しいなぁ。いつもやってると大変だから、特別に僕だけに対していつも安くしてくれていいよ!
ジャガーネコ
ジャガーネコ
そういえば、低額で売却した場合に、適用される特例があるんだっけかな。

こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。

年末年始。店先に出ているこんな謳い文句を見ることが多いのではないでしょうか?

  • 年末売り尽くしセール!
  • 新春初売りセール!

いつもよりも安く安く売却してくれる節目の日。

安く売却することで、適用される特別な規定はあるのでしょうか?

当事務所では、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
また、不動産売却を含め確定申告依頼のサービスも提供しております。
不明点等ございましたら、ご検討いただければと思います。

棚卸資産を通常の売却額よりも安く売却すると、低額譲渡に該当する可能性がある

棚卸資産を通常の売却額よりも安く売却した場合には低額譲渡という規定に該当する可能性があります。

あまりに安く売却した場合、実質的に贈与じゃないか?等々の考え方から、贈与した場合と同じような処理になるように規定されています。

低額譲渡に該当するとどうなる?

低額譲渡に該当した場合、ざっくりいうと、お金はもらってなくても、通常の価額で売ったもの処理されて収入が増加します。

但し、税目によって通常の価額の何%かでOKという通達もあるので、完全に通常の価額の収入で処理される訳ではないので注意。

売却価額の考え方

じゃあ、売却価額ってなんだろうということになりますが、単純に、一般その他の人に売却する価額のことを言います。

メニュー表や値札に記載された料金が通常の価額ですね。

所得税の低額譲渡

該当者

基本的に売却する相手全員となります。

低額譲渡に該当する場合の境目

売却価額から概ね70%未満で売却した場合、低額譲渡に該当します。

100円の値段のものを80円で売却すれば低額譲渡に該当しません。

100円の値段のものを40円で売却すると、低額譲渡に該当します。

該当したら、70%相当額を収入に計上

低額譲渡に該当した場合、通常の販売価額の70%相当額を収入に計上すれば差し支えありません。

100円の値段のものを40円で売却したら、30円分は低額譲渡で処理されて、結果的に70円の収入として計上することになります。

また、差し支えないだけなので、それだけ別個で処理するのが面倒等ならば、100円の収入として計上することも可能です。

ちなみに、低額譲渡を収入計上することは税法なので必ず遵守しなければいけませんが、70%相当額を計上は通達なので必ず遵守しなければならない訳ではありません(遵守した方が無難ではありますが。)

消費税の低額譲渡

低額譲渡の該当者

法人が役員に対して低額譲渡した場合に該当します。

つまり、個人事業主の場合、消費税の低額譲渡の適用はありません(家事消費はあるので注意しましょう。)。

低額譲渡に該当する場合の境目

棚卸資産の仕入価額よりも安い場合又は通常の売却価額の50%未満の場合には低額譲渡に該当します。

該当したら、時価で売却した物として消費税の計算に考慮する

低額譲渡に該当した場合には、時価で売却したものとして消費税の計算上考慮します。

100円の棚卸資産が低額譲渡に該当した場合には、100円で売却した物とみなして、課税標準を計算します。

じゃあ年末年始セール・新春初売りセールも低額譲渡に?

その時において、通常他に販売する価額を基にするので、基本的には該当なし

売却価額は一般その他の人に売却する金額となります。

これは、何でもない時の売却金額ではなく、その時に値札についている金額を参照します。

年末年始セールや新春初売りセール時はその安売りの値段が通常の価額になります。よって、年末年始セールや新春初売りセールは低額譲渡の対象になりません。

安心してセールが出来ますね。

その他、広告宣伝用等の場合であっても、適用なし

その他の場面で合っても、広告宣伝のために安く売る場合ならば低額譲渡に該当しません。あまりそのケースに該当したことはないですが、例えば、定期購読で初回のみ90%OFFで提供等の場合に該当するのではないでしょうか。

サービス等も適用はなし

ちなみに、物の売買ではなく、サービス等をした場合には低額譲渡の適用はありません。

例えば、税理士が2万円で提供しているコンサルティングを10円で請け負っても低額譲渡の適用はありません。

この辺りは混ざりやすいところですので、注意しましょう。

低額譲渡も考慮して、確定申告に望もう

意外と忘れがちな低額譲渡。そこまで影響は少なくないかもしれませんが、知っていて対応するのと知らずにスルーするのは異なります。

これらの規定があることを把握しつつ、確定申告に望みましょう!

まとめ

低額譲渡のまとめ

・通常の売却価額よりも著しく安い値段で売却したら低額譲渡の適用がある
・所得税法上は、全ての相手に対して、70%未満で売却したら該当
・消費税法上は、その法人の役員に対して50%未満で売却したら該当
・該当したら、収入金額が引き上げられる

当事務所では、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
また、不動産売却を含め確定申告依頼のサービスも提供しております。
不明点等ございましたら、ご検討いただければと思います。

このページの執筆者

立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史

※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。