こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。
遂に5月!税理士試験的に直前期!受験生の方の熱も急上昇!
税理士試験は時間が足りなくて制限時間内に終わらない!という声をよく聞きます。
私も当時はその通りと思っていたのですが、本当にそうだったのでしょうか。
自分の実体験や当時の周りの方の声を聞いた感想を振り返ってみようと思います。
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
Contents
税理士試験は時間内に終わらない試験?
大ボリュームで時間内に終わらない試験な印象のある税理士試験
税理士試験はボリュームが多すぎて時間内に解答が終わらない!
そんな声を当時からよく聞いていました。私自身も、ボリュームが多い試験という印象はありましたね。
それでは、本当に税理士試験はボリュームが多く時間内に終わらない試験だったのでしょうか。
以前はそうだったような感覚
平成20年代中盤以前の税理士試験は個人的にはボリュームが多すぎて時間内に終わらないそう、という印象のある問題が多いです。
一番印象深いのが、第60回の簿記論の本試験。
- 問1は本支店会計
- 問2は小問4題からなる問題
- 問3は2月28日の残高試算表から始まり3月中処理と決算処理を行い決算後残高試算表の作成
まず問3だけでもボリュームが凄まじいのに問1と問2もそれなりに時間がかかる構成になっていた印象。
問3はそもそも答えに辿り着くまでも長いですし。
このように、以前は時間内に終わらないものが多数出題されていた印象です。
最近はそうでもない?意外と時間内に終わるものも
最近の本試験を見ると、傾向が変わってきたのかなと感じることがあります。
令和2年の消費税の本試験もそこまでボリュームが多かったという訳ではないですし、時間内に絶対終わらない、という時代ではなくなってきている印象です。
それでは、なぜ未だにその印象があるのでしょうか。
登竜門の簿記論と理論のある税法科目が印象の由来かもしれない
税理士試験の登竜門といわれる簿記論。最初に通る方が多いであろうこの科目は、税理士試験でもボリュームが多い科目の1つとなります。
また、税法科目についても、理論によっては内容は少なくとも書く量は凄まじく、ボリュームが多いと感じてしまうことも。
上記のようなことから、税理士試験=ボリュームが多いという印象があるのではないでしょうか。
以前、納付税額まで出すか否かという記事も紹介しましたが、これもボリュームの多さに由来した問題ではありますね。
しかし、最初からボリュームがあるという先入観で挑んではいけません(私はその先入観ありでやっていましたが)。そこで、実際の実体験を踏まえて本試験の時間が足りなかったかどうかを振り返ります。受験生の方の参考になれば嬉しいです。
本試験が制限時間内に終わったか否かの科目別実体験
簿記論(平成28年)
制限時間内に全く終わりませんでした。
解く問題の取捨選択も行い、あの問題解いておけばよかった!という後悔をした記憶があります。
リベート契約書は全く手を出さずにこれなので時間足りないボリュームだったのかもしれません。
財務諸表論(平成28年)
制限時間にそれなりに終わった印象
最終値までは出せませんでしたが、最後の駆け込みで資産除去債務を解答して集計以外は終わった印象。
ただ、この年は理論の問2がほぼ捨て論点だったのに対し、私は個人的にヤマがあたって(TACさんの外販理論問題集にほぼそのままの問題が掲載されていたのを反復練習していた)他の方が捨てていたところを丁寧に解いていたのでそれで時間が足りなかったのかもしれません。
消費税法(平成29年)
余裕を持って制限時間内に完了
理論について概要を書いた上で理論のべた書きまで行った上で、計算に15分手を止めて悩む時間までありました。
簡易にならない理由を探して15分手を止めて悩んだので、高額特定資産を発見した後は大急ぎで解答作成をしたので結果としてギリギリにはなりましたが、理論丁寧書き+15分悩めたのは時間に大分余裕があったなぁという印象です。
法人税法(平成30年)
制限時間内に終わりませんでした。
個別問題が難しかったというのもありますが、個人的には実力不足な印象。
法人税が得意な方は終わってたような印象がありますね。
相続税法
不合格年(平成29年)
かなり余裕を持って制限時間内に完了
この年は計算問題がかなり簡易+理論もほぼ全ての方が書けずに捨てるという極端な年でした。そのため、理論は書けないし計算はすぐ終わると言った理由で時間が余っていました。
周りでも時間が余った方が多くいた印象です。
合格年(平成30年)
制限時間ギリギリ
計算問題は簡単でしたがボリュームが多かったことから制限時間内ギリギリに。
また、理論も書く必要のない概要も記入し、他もそれなりに書いたことからギリギリに。
とはいえ、納付までたどり着けたのでそれなりに時間に余裕はあったのかな、と。
所得税法(平成30年)
30分以上時間が余って逆に困惑しました。
計算はそれなりにボリュームがあったのですが、理論は異常に少なく、当時のB4答案用紙1枚半程で終わるボリューム
計算を納付税額まで出してもまだ時間が余ったので、しょうがなく理論の解答事項でない純損失の繰越控除と繰戻還付を記入してました。それでもまだ時間が余りました。
結論
最近は比較的時間が余る試験になっているような印象があります。
まとめ
・税理士試験は時間内に終わらない印象が強い
・以前はそのような問題が多かった印象
・簿記論は多く、税法科目は理論に左右される
・近年は、比較的時間内に終わるものが多い印象
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
このページの執筆者
立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史
※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。