こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。
消費税が10%に上昇してからそろそろ2年が経過します。早いものですね。
実装当初は軽減税率の導入等で様々な意見が飛び交っていた印象がある消費税10%。そろそろ慣れてきた頃なのではないでしょうか。
慣れてきたこの辺りで改めて注意しなければいけない点として、消費税率8%の会計処理が挙げられます。
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
Contents
消費税率8%の会計処理で注意する点はある?
消費税率8%は軽減税率だけじゃないの?
消費税率8%といえば、軽減税率。
食品やテイクアウト、その他新聞は生活必需品として、消費税率上昇前の8%で据え置こうという対応の結果生まれたものですね。
軽減税率については、以下の記事等で詳しく説明しているので参考にどうぞ。
そんな消費税率8%の軽減税率。会計処理時には、特に注意する点はないように思えますが……?
実は、消費税率8%は軽減税率ともう1種類があるんです。
消費税率8%といえば軽減税率。しかし、実は消費税率8%には軽減税率の他にもう1種類適用されるものがあるんです。
それが、経過措置の消費税率8%。
経過措置の消費税率8%
一部の要件を満たす場合には、以前の8%で消費税を適用出来る
一部の要件を満たす取引については、令和元年9月30日以前と同様に消費税率8%が適用出来ます。
同じ8%ではありますが、軽減税率とは全く趣が異なります。
経過措置の対象となる具体例
経過措置の対象で消費税率8%となる具体例は以下のとおり
- 平成31年3月31日までの間に契約し、その後金額等の変更が不能で、引き続き契約存続している事務所等の貸付
- 上記と同じ期間中に契約し、引き続き契約しているオペレーティング・リース契約等
消費税率8%の時代から引き続いてリース等で5年契約をしている場合には、影響が出てくる可能性がありますね。
経過措置の8%と軽減税率の8%って何か異なる点があるの?
国税部分と地方税部分の割合が異なる!
経過措置の8%と軽減税率の8%。
どちらも同じ8%だし、会計処理はどっちを選んでも同じと思われるかもしれません。
実は、総合的には同じ8%であっても、国税部分と地方税部分が以下のように異なります。
- 経過措置の8%→国税6.3%/地方税1.7%
- 軽減税率の8%→国税6.24%/地方税1.76%
国税と地方税が異なるため、ここの区分を間違えると税額に差が生じてきます。
経過措置と軽減税率を間違えると、税額に差が生じる。一見同じでも異なる8%をしっかり確認して処理しよう
経過措置の8%と軽減税率の8%。一見同じに見える8%でも、実は内容は異なり、間違えると税額にも影響が生じます。
細かいところではありますが、税額に影響で出る以上確実に注意したいところ。
表面的なものだけに惑わされず、しっかりと確認して会計処理を進めていきましょう。
まとめ
・経過措置の8%と軽減税率の8%は税率の内訳が異なり、税額に影響を及ぼす可能性がある
当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
このページの執筆者
立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史
※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。