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外注費とミス認識していた場合に源泉所得税等の乙欄を一律で適用するのは酷?

ジャガーネコ
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お給料の源泉徴収では、甲欄と乙欄(後は丙蘭とかも)があるよ!
ミケ君
ミケ君
甲欄と乙欄……間違っていたら問題もあるの?
ジャガーネコ
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甲欄と乙欄の区分で争った裁決事例を確認していこう。

こんにちは。立川のネコ好き税理士、藤本です。

お給料を払う・もらう際には所得税の源泉徴収(天引き)が行われます。給与明細等でダイレクトに控除が行われているので、認知度も高いですね。

そんな所得税の源泉徴収ですが、実は会社への関わり方によって月給では甲欄と乙欄の種類がございます。

それでは、甲欄と乙欄でどんな違いがあるのでしょうか。

当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
お客様のご要望に併せてご提案させていただきますので、お気軽にお申し付けくださいませ。

源泉徴収・甲欄と乙欄の違い

大きな特徴は、源泉徴収する金額が大きく異なる

源泉徴収での区分甲欄と乙欄。いくつ違いがありますが、一番大きな特徴は源泉徴収する金額が大きく異なることですね。

甲欄の方が源泉徴収税額が小さく、乙欄の方が源泉徴収税額が大きくなります。手取で考えると、甲欄の方が手取が多く乙欄の方が手取が少なくなります。

そうなれば当然、甲欄の方が良いですよね。それでは、甲欄で源泉徴収を行うためにはどうすれば良いのでしょうか。

甲欄を適用するには、扶養控除等申告書の提出が必要

甲欄を適用するには、扶養控除等申告書の提出が必要になります。

また、扶養控除等申告書は1つの会社にしか提出が出来ないため、複数の会社で勤務している場合には、そのうちの1つのみ甲欄でそれ以外は乙欄ということになります。

しかし、働き方が多くある現代。そもそもお給料か否かも複雑なケースがあります。

甲欄か乙欄かで争った裁決事例

今日では、ほぼ雇用と同じ形態のような業務委託の形態があります。

今回は、外注費かと思っていたら実は雇用であり、源泉徴収が甲欄か乙欄かで争った裁決事例を紹介します。

出典

出典:国税不服審判所ホームページ(令和3年3月25日裁決・争点番号202303070)

なお、裁決事例集には登載されておりません。

令和3年3月25日裁決・外注費かと思っていた支払が給与であった場合で源泉徴収の区分が甲欄か乙欄かで争った裁決事例

請求人(納税者側)の主張

作業員に対する金員を外注費と認識していたことから、作業員が扶養控除等申告書を提出することは当然にない。

そもそも、作業員が毎年最初に給与等の支払を受ける日の前日までに扶養控除等申告書を自分に提出することを知らなかった。

それにも関わらず、扶養控除等申告書の提出がないだけで一律に乙欄を適用するのは酷である。

原処分庁(税務署側)の主張

所得税法第185条《賞与以外の給与等に係る徴収税額》第1項第1号の規定の適用においては、扶養控除等申告書の提出がない場合には月額表の乙欄を適用することが明らかである。

そのため、当然に乙欄を適用する。

結論

一部取消し(乙欄を適用する)

本裁決のポイント

扶養控除等申告書がなければ乙欄で、知らなかったは認められない

扶養控除等申告書の提出があった場合には甲欄、なければ乙欄を適用すると所得税法第185条で規定がされているとのことで、知らなかった等で甲欄を適用することはできないとのこと。

今回は、そもそも給与か外注費かでも紛らわしい内容でもあったことから、救済措置がないかということでもありましたが、やはり規定は規定。

提出がない場合には、甲欄を適用することは出来ないとのことになりました。

源泉徴収等もしっかり確認していこう!

日々の業務である源泉徴収。身近である故にその難しさは中々感じにくいもの。

源泉徴収といった日々の業務についても、しっかり確認していきましょう。

まとめ

源泉徴収の甲欄乙欄で争った裁決事例のまとめ

・扶養控除等申告書の提出がなければ乙欄を適用する

当事務所では、法人成りを検討している方や事業を始めたての方、これから規模を大きくしていきたい個人事業主、中小事業の方など幅広い視野を必要とする税務顧問を得意としております。
また、顧問契約や確定申告依頼までは必要ないけど、分からない部分だけ確認したい……という方のために単発でご相談出来るプランを用意しております。
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このページの執筆者

立川のネコ好き20代税理士 藤本悟史

※内容に関する法令等は、更新日による施行法令を基に行っております。